組織を極める

組織や人に関することが好きなので情報発信します

組織戦略を成人発達理論を軸にすると整うのではないかという話

最近考えているのが、組織戦略の目的を「発達すること」に置くと上手くいくのではないかということです。組織や事業がうまく行かないのはなぜかを考えてみると、多くのケースでリーダーが複雑な状況を統合しきれなくなったことが要因ではないかと思えるからです。市場環境が複雑になり、メンバーも多様性が増す中、チームを率いるリーダーが社内外の複雑さに対処しきれないように見えるのです。特に、従来型のリーダーシップスタイルである「自分が一番わかっているはず」型のリーダーに顕著に現れているように見えます。

複雑な環境で戦略を立案・実行するには、メンバーの視点を取り入れながら試行錯誤し続けることが重要です。そのためにはリーダーの精神的な発達が必要です。自らを客観視し、自分自身の実力と限界を知りながら、多様な視点を取り入れゴールに導くことができるようになるからです。さらにリーダーだけではなくチームのみんなが発達すると、相互に多様な視点を取り入れるようになり、より複雑なものに対応する組織が成立します。以上から、複雑な環境で素早く対応するためには、組織戦略の目的を「発達すること」に置くと良いと考えたのです。

発達とは何か

何度かこのブログでも書いているのですが、発達とは「われわれ成人が、迷い、葛藤、達成感などの多様な経験を通じて精神的に学び、成長していくプロセスのこと」です。発達することはビルの高さに例えられますが、発達段階が高まることでより遠くの景色が見えるようになります。さらに、物事を客観視する力もつくため、多面的に物事を認識することができ、より複雑なものにも対応できるようになります。

組織戦略と発達の関係

現時点で頭の中で描いている発達段階を軸にした組織戦略の全体像を図示しました。

組織戦略と発達段階と理論
組織戦略と発達段階と理論
まず、長丸で囲ったのが、組織戦略の打ち手です。対象が個人か組織か、また発達段階がどのレベルかに応じて変わります。次に平行四辺形の3つは組織戦略の打ち手のベースになる理論です。この理論的背景を捉えているかいないかによって、精度がぐっと変わると考えています。色が濃くなるほど深みが増しますが、精神性の要素が強くなるので、抽象度が高まるように感じるかもしれません。

まとめ

来年は「発達すること」をベースに組織戦略を再構築することにチャレンジします。上に描いた全体像を個別にブレークダウンしていく感じです。やっとここまで統合できる段階に発達してきたのかなぁと自己認識していますが、もう少し先のsoulレベルも知ってみたいものです。そのためには心を整え、よく生きることですね。