Amazonの「企業経営」カテゴリーで1位になっている『ティール組織』を斜め読みしました。(時間がなくてしっかりと読めずすみません!)なんと、日本企業で唯一紹介をされたのが、私が働くオズビジョンなのです。実は、今は実施していない制度がほとんどなのですが、過去のこのような取り組みが現在の組織基盤をつくっていると思います。
事例研究の結果として、「セルフマネジメント」「ホールネス」「存在目的」の3つがティール組織実現に向けたブレークスルーと紹介されていました。今のオズビジョンでこの3つをどう実現しているのかをご紹介します。
セルフマネジメント(自主経営)
ティール組織で大切とされているのが、一人ひとりが自律してリーダーシップを発揮し、主体的に判断をするということです。トップダウンの階層的な意思決定ではなく、個々人が現場現場で判断をすることで、生産性も高まり成果も生まれるという考え方です。
私はこの考え方に概ね同意しますが、全てが全てこのやり方でうまくいくかというとそうではないとも思います。例えば、古くからビジネスモデルが確立された業界(例えば金融業界)でセルフマネジメントが必要でしょうか。個人が主体的に動くことで非効率になることもありますし、勝手に判断されては困ることもあるはずです。*1
大事なことは、事業特性に応じた組織を考えることであり、オズビジョンのような不確実性の高い業界、かつ、市場への影響力が低い組織においてはセルフマネジメントが適しているということです。
では、オズビジョンでどのように実現しているか、ですが、いちばん大事なポイントは「採用」です。それなりに人事の経験を積んで来ましたが、巡り巡って人事で一番大事なことは「採用」であると確信しました。採用さえしっかりしていれば、そのあとの教育研修や人事制度など多少の不備があっても大きな問題にはなりません。優秀な人材であれば、教育制度が無くても自ら学んでくれますし、評価制度も精緻なものは不要です。オズビジョンが「採用」に徹底的にこだわる理由はセルフマネジメントを重視している証です。
ホールネス(全体性)
ホールネスという言葉は日本語としては一般的ではないためすっと理解しづらいのですが、「自己開放」と解釈しています。要するに「素力(すぢから)」です。素力とは、自分を飾らずにどれだけ普段通りの自分でいることができるか、そしてその素力が組織の価値観と一致してるかということです。
一般的には仕事とプライベートは分けて考えられますが、オズビジョンではその境目が曖昧です。制度としては、時間や場所にとらわれずにいつでも働ける自律型勤務制度や、社内の有志がイベントを企画するwkwk(ワクワク)などがあります。オフィスの環境も開放的で、いつでも誰でも遊びにこれますし、家族的な雰囲気もあります。
僕個人は、仕事とプライベートが完全に融合していますので、会社にぐっと気合を入れて出社する必要もありません。時間の使い方は、朝起きて自宅で少し仕事をしますが、子どもが起きてから保育園に送るまでは家族との時間です。その後は会社に行って仕事をし、早く帰ることができれば自宅で家族と晩ご飯を食べます。子どもが寝た後は、また少し仕事をします。
こんな風に仕事とプライベートがごちゃっとしていますが、これが僕なりのホールネスと解釈しています。仕事を報酬を得るための手段として切り分けるのではなく、人生の楽しみの一部として捉えることが大事なのではないでしょうか。
存在目的
オズビジョンが最もこだわっているのが、この存在目的です。オズビジョンは理念・クレドを徹底的に大事にしています。「人の幸せに貢献し、自己実現する集団で在る」という理念こそがオズビジョンの存在目的だと考えているからです。特に自己実現を大切にしており、オズビジョンの採用面接では「オズビジョンで働くことを通じてあなた自身が何を成したいか」を必ず質問させていただきます。企業のビジョンは「2020年に国内メジャーサービスを生み出す」ことを掲げていますが、このビジョンと個人の成したいことがストーリーとしてつながることが必要です。もちろん、人によって何を成したいかは異なっていると思いますが、ビジョン実現に向けた思いが共感していることを確認させていただいています。
そのためには「個性や能力を発揮する」ことを意識しており、制度としてクエストランチがあります。社員がパートナーとサポーターに分かれ、サポーターはコーチ役としてパートナーの強みを発見するというものです。このような活動を通じて、オズビジョンは個人の強みと会社のビジョンのつながりを確認しています。(クエストランチの詳細はこちらです。)
最後に
ティール組織を実現するために最も大事なことは組織文化だと思います。理念、クレド、共有する価値観、制度、人など、組織に関する全てのつながりを意識し、どのような組織文化を目指すのかを考えます。理想の組織文化の前提になるのは「戦略」です。戦略と組織は相互に連携する必要があり、オズビジョンの戦略に必要なのは、フラットでアクティブな組織文化と定めています。フラットでアクティブな組織文化こそがオズビジョンの事業環境においてイノベーションを起こすために必要であり、この点がティール組織の思想と一致しています。
以上のような考え方に共感を頂ける方、ぜひオズビジョンで一緒に働きませんか。様々な職種で募集をさせていただいていますので、ご連絡をお待ちしています!
- 作者: フレデリック・ラルー,嘉村賢州,鈴木立哉
- 出版社/メーカー: 英治出版
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