ゼミがおやすみということで、『企業とLGBTがともに「自分らしくはたらく」を考える1日』と題したRAINBOW CROSSING TOKYO
lgbtcareer.org
に行ってきました。LGBT当事者の方をはじめ、先進的な取り組みをされている企業の生の声を聞くことができ、大変勉強になりました。
当社もダイバーシティ施策の一環として、8月1日より就業規則等の社内規定における「配偶者」の定義を同性や事実婚のパートナーを含むものに変更しました。合わせて、制度を作って終わりではなくマネージャー向けのLGBT研修を実施することで、ソフト面の浸透も進めています。とはいえ、まだまだ取り組みは必要だと思いますので、本日の学びを社内に持ち帰らせていただくとともに、ブログでも共有したいと思います。
セッションメモ
はじめに
- 国内のLGBTの人口比率は、7.6%。(2015電通ダイバーシティ・ラボ調べ)左利きと同じくらい。
- セクシャリティはアイデンティティの一部。
- 職場の同僚(一人にでも)にカミングアウトしているLGBTの割合4.8%。
- LGBT人口比率とカミングアウトの比率を掛け合わせると、600人の職場で一人カミングアウトできるかできないかという割合になる。
- LGBT当事者の方が求職時に困難を感じる現状がある。
- LGBTのマーケットは5.9兆円あると言われている。
働く上で困ること
LGBT当事者の方がパネルディスカッション形式でお話
日常のやりとりで困ったこと
- 男性の上司が多く、何気ないやりとりで困った。
- ◯◯さん彼女がいるの?という質問。
- 今夜空いているならお姉さんのいる店に行こうよ。という誘い。
就活で困ったこと
- Xジェンダーなので、男性の服装で働くのか、女性の服装で働くのか、困っていた。
- 履歴書には男性の性別だが、服装は女性の服装で働くことを決めた。
- 人事担当に相談した際に、歩み寄りがある企業とない企業の差が大きかった。
トイレ・制度で困ったこと
- 各フロアにユニバーサルデザインのトイレがない現状。
- 取引先の人に会うタイミングでは他のフロアのトイレを使った。
- 緊急連絡先に関して、何かあったときに連絡をするパートナーの存在を知らせることができなかった。
嬉しかったこと
- アメリカでゲイの事件があったとき、パートナーや家族の方は大丈夫、という自然な声がけがあった。
- 1年目のときにOJTで客先を回ったときに、クライアントから男性として扱うのか、女性として扱うのか、という問い合わせが先輩に対してあった。その時の先輩の回答が「一営業として扱ってください」という回答であり、その考え方がとてもうれしく、信頼できると感じた。
設備や制度といったハードの問題以上に、理解を深めていくことが職場での働きやすさにつながる。
面接で困ったこと
- セクシャリティは個性の中の一部であって、大きな問題ではあるが、一つの個性である。
- 人事担当は配慮があるが、現場の面接になったタイミングで、配慮のない言葉があった。
- 自分も2丁目好きなんだよね。とか
- 制度と現場の実態とのギャップ
- 研修をしていることは安心につながる。
- LGBTの方も相談できるハラスメント窓口がある。それだけで嬉しいと思った。
まとめ
大事なことは正しい知識を身に着けて理解を深めることであり、制度を作ったことが終わりではないということ。また、人事自らがアライとして理解のある取り組みを推進していきたいと思いました。特別視することではなく、一人の人間として、一つの個性として自然体で受け入れることができる組織を目指したいと思います。
幸いにして、制度導入時の説明ではポジティブに捉えてくれるメンバーが多かったのですが、引き続き理解を含め、多様性を持った組織文化を目指します。
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