ドラッカーの365日の金言を毎朝1ページ読むことを日課にしていますが、ここ数日は知識労働者の生産性向上と間接部門のアウトソースについて書かれています。管理部門で働く身ではありますが、僕自身も本業ではない部門はスリム化すべきであるという考え方に賛成です。
法務であれば弁護士、人事であれば社労士、会計であれば会計士や税理士といった専門家との連携は企業活動において不可欠です。専門家よりも知識のない管理部門は会社にとってはコストという捉え方も無いわけではありません。そのような中、管理部門として付加価値を提供するために、自分自身で大切にしているポイントをまとめます。
スピード
全てのことを専門家に依頼していれば、回答を得るまでの時間もかかります。軽微なことであれば管理部門が決断をし回答をすることでビジネス判断は速まります。変化の早い昨今においてスピードは競争優位の源泉でもありますので、素早い対応を心がけています。
判断力
判断力としましたが、ストックとフローの2つに分けて考えます。ストックは経験や日々の研鑽から蓄積される知識を指し、フローは瞬時に判断する嗅覚を指します。
(専門家との橋渡しとなるための)知識
外部の専門家にレビューを依頼する際に、丸投げでは会社の意図は伝わりません。契約書であれば、最終的にどこを妥協点とするのか(自社が譲れないポイントやリスクの見極め)を明確化することや、そもそも前提となる法律知識が必要です。
ビジネス法務の分野だけでも商法、民法、会社法、金融商品取引法、労働基準法、特許法、著作権法…と様々な関連法律があり、少なくとも広く浅くは知っておく必要があります。正しく質問をすることで、正しい回答を導くことができます。
ビジネス嗅覚
外部の専門家は常日頃から会社の中にいるわけではありませんので、同様の事例であっても問題意識や意気込みといった定性的な判断材料を含めたすべてを把握することはできません。また、社内にいるとなんとなくこれはまずそうといった第6感が働くこともあるのですが、そのようなことも期待できません。
嗅覚から感じる補足情報を含めて専門家への相談をすることが適切なアドバイスを得るために必要です。社内に広くアンテナを張っておくことも大切なことと考えます。