中小企業を極める

人事・総務・法務・財務・社内システムの各分野において、中小企業診断士の視点から役立つ情報を発信します

人事・総務の仕事に興味関心がある方へ

一昨日は久しぶりに過去にしんどかった経験を共有した戦友たちと会っていました。
いろいろな話をしている中で、ある友人から「人事・総務の仕事を行うことになったけど、仕事内容がよくわからないため、どうすれば知識が身につけられるか教えて欲しい。」と質問されました。こんな自分で良ければということでいろいろな話をさせていただきましたが、せっかくですのでこれまでどういう感じで自分自身が学んできたか、ブログにまとめたいと思います。また、せっかく書きますので以下の様な方を想定してわかりやすく書くことを心がけます。

  • 4月から人事・総務に異動になった方
  • 新入社員で人事・総務に配属になった方
  • 人事・総務が普段何やっているかよくわからないという方

人事・総務の仕事の全体像

人事・総務の仕事は会社によって多少の違いがあります。何故かと言うと人事・総務の仕事は会社の文化に連動する部分が多く、一概に定めることが難しいからです。
私が働くはてなの場合は以下の様な業務がありますが。社内活性化のほたて賞ハロウィンは他の会社にはなかなか無いかもしれません。

職務 カテゴリ 項目
人事 規程管理 人事関連規程
36協定・労使協定
給与・社会保険 労務管理
給与
社会保険雇用保険
採用 新卒
中途
アルバイト
採用イベント運営
教育・研修 インターンシップ
新卒
中途フォローアップ
メンバー
管理職
役員
人事制度・評価 制度見直し
評価
組織開発 組織の見直し
社内活性化 ほたて賞
納会
歓迎会/送別会
ハロウィン
新制度の企画
総務 株式事務 ストックオプション管理
増資等
株主総会・取締役会 株主総会運営
取締役会運営
資産管理 固定資産管理
総務もろもろ 稟議
印章管理
知財管理
損保・生保管理
ファシリティ管理 庶務全般
オフィス管理
法務 契約書管理 契約全般


一つ一つの業務を説明をしていくとそれだけでも結構なボリュームとなりますので割愛をしますが、業務が多岐に渡るとお分かりになるかと思います。これらの業務を中長期的な視点を持ちつつ、スピーディーに対応することが人事・総務に求められていることです。

どのような順番で学んできたか

自分の経験を振り返ると以下の様なキャリアパスを歩んできました。

1. 社内SE

新卒で入社した前々職ではシステムエンジニアをしていましたので、前職へは社内SEとして入社しました。その後前職がIPOを目指すということでその手伝いとして総務の仕事をするようになったことが管理系のキャリアのスタートです。

2. 総務

まずはじめに担当したのは稟議書の管理です。そもそも稟議という言葉の意味がわからなかったですが、高価な物を買ったり、人を採用したり、お金は発生しないが特別な判断が必要なことがあったときに上長に確認を取るために必要なものということを知りました。稟議の仕組み自体は合理的なため、取っ掛かりとしてはわかりやすかったと思います。

その後は上場準備の業務において、証券会社さんからの各種宿題や審査部さんへの回答のお手伝いすることを行いました。そのような中、少しずつ会社法や株式事務や株主総会・取締役会の運営を学んでいきました。会社法は株式会社で働く我々にとっては大切な法律の一つですので、総務職以外の方にもぜひ一度勉強をしていただきたいと思います。
会社は株主のものという基本を学んだのもこの頃だったと思います。 *1

3. 人事

そうこうしているうちに、無事IPOを果たしたのですが、上場準備を引っ張ってきた上司が退職をされました。退職後は残ったメンバーで業務を回すしか無いのですが、人事のことは全くわかりません。誰もやる人がいないので、自分に担当が回ってきました。

まずはじめにやったことは給与計算のチェックでした。これまで給与計算の経験がなかったにも関わらず、いきなりチェックをしろと言われたのですが、やる人がいないのでやるしかありません。給与計算の本を購入しなんとか乗り切ったのを憶えています。

その後は人事制度を改善したい!と会社に直訴し、経理や人事の他のメンバーと協力して人事制度の改定を行ったり、採用業務にも携わらせて頂きました。今であればもう少し上手いことできたのになと思うことも多々ありますが、必死に自分の頭を使って実行に移したことが今に生きていると思います。

4. 法務

法務の仕事を本格的にやり始めたのは今の会社に入社してからでした。ちょうどこの頃中小企業診断士の勉強も始めましたので、診断士科目の一つである「経営法務」を中心に「民法」や業務に関連の深い「著作権法」を学びました。法務は本当に奥が深く、自分レベルの知識では一人の力で業務をこなすのは難しいと考えています。そこで、法務に関して声を大きくして言いたいのは、必ず弁護士等の専門家のサポートが必要だということです。特に契約書が大切になってくるのは何かしらのトラブルが起きた場合です。万が一の際に備えて普段から専門家の意見を大切にすることを心がけてください。 *2

効率的な学習方法

ここまで至った経緯を振り返ってどうすれば効率的に知識を得ることが出来るのかを考えて見ました。

1. 良いロールモデルを見つけ、仕事の仕方をパクる

自分の場合は前職の上司がロールモデルでした。仕事に対する姿勢、判断の仕方、リスク管理能力、緊急時の対応方法…学ぶことは沢山ありました。人事・総務を初めて経験する方であれば自分よりも知識・経験がある人が同じ職場にいらっしゃると思いますので、仕事の仕方をパクることから始めるのが良いと思います。

2. 書籍等で学び、自分の頭で考え、実行する

上司がいなくなったあとは、自分でやるしかありませんので、自ら学び、自ら考え、自ら実行しました。今となっては、上司がいなくなったことが良かったと思っていまして、仕事に対する責任感がグッとあがりました。

3. 上記を繰り返す

一番大事なのは学び続ける姿勢を忘れないということだと思います。職場にロールモデルがいなければ社外には沢山いますし、法改正があれば新しい書籍も発行されます。学びに限界はないと思いますし、知識は陳腐化するものですので、学び続けることを心がけています。一足飛びに成長ができれば嬉しいのですが、失敗しながらも学び続けることが大切です。

まとめ

自分にとって幸運だったのは上場準備の仕事に携わることができたことです。上場準備は管理部門の総合力が試されると理解していますので、全方位的に学ぶ必要がありました。
また、人事や総務の仕事は1年単位で繰り返されることが結構あります。3年間ぐらい経験するとなんとなく全体像が理解できると思っています。理解が深まれば見えてくることも広がります。見えてくることが広がれば自分の考える視点も上がってきます。自身を高めるためにも学びを継続していきたいと考えています。

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*1:会社は誰の“ための”ものか、というのは、別途議論が必要だと思っています。

*2:とはいえ、自己研鑚も忘れずに。