中小企業を極める

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会長・社長就任にあたってやるべき実務

リリースがありましたが、本日付で株式会社はてなの会長・社長が就任いたしました。

コーポレートアクションが起きる時こそ総務の力の見せ所と考えていますので、グッと気合の入った数日を過ごしていました。今日は、会長・社長の就任にあたり実務担当としてどのようなことを準備する必要があるかをまとめたいと思います。

株主総会

今回の場合、定款の一部変更と取締役の選任の2つの議案を株主総会に諮る必要がありました。

定款の一部変更

これまでもしなもん会長はいらっしゃいましたが、役付取締役として会長を設置するのは初めてのことでした。よって、定款変更が必要です。
役付取締役の追加に伴う定款変更は本当に見落としがちです。定款変更は他の規程変更とは重さが違いますので、コーポレートアクションが起きたら定款から見直すことをおすすめします。なお、定款変更は特別決議になります。

取締役の選任

取締役の選任はご存知の通り株主総会決議です。取締役の略歴を正確に確認し、株主総会参考書類に不備が無いように準備します。なお、取締役の選任は特殊な普通決議(定足数を3分の1未満に引き下げることができない)です。念のため注意しましょう。

取締役会

株主総会後に取締役会を開催し、「代表取締役の選定」「役付取締役の選定」「社長職務代行順位の決定」を行ないます。また、報酬に関する決議も合わせて行ないます。

代表取締役の選定

代表取締役は取締役の中から選ばれます。こう書くと当たり前のことですが、従業員から代表取締役となるケースの場合、事前に取締役就任を承諾している必要があります。
株主総会終了後に開催する取締役会議事録には、先の株主総会で選任された取締役(即時就任を承諾した場合)も出席し、記名・押印をする必要がありますので、その旨お気をつけ下さい。

役付取締役の選定

「会長」「社長」「専務」「常務」といった役付取締役を選定します。役付取締役は会社法において規定されてはいませんが、定款の定めに則り取締役会で決議します。

社長職務代行順位の決定

「社長に事故ある場合」と書くと不謹慎ですが、職務代行順位を定めておくことは大切です。取締役会で決議します。

登記等

株主総会・取締役会が終わったあとは、登記の準備を行ないます。複雑な登記は弁護士や司法書士といった専門家にお願いをした方が間違いがないと思います。今回も弁護士に委任するにあたって準備したことをまとめます。

登記手続き

代表取締役の登記には住所が必要になります。正しい住所を確認し、ミスが無いよう準備します。委任状に会社代表印を押印し、専門家に委任します。

代表印の改印

代表印の改印を行う場合は、改印届に代表取締役個人の実印が必要です。また、印鑑証明書の提出も求められます。印鑑カードの取り扱いも事前に決めておきます。

総務実務

挨拶状の準備

平素お世話になっているお取引先様に対しての挨拶状を準備します。挨拶文はもちろん、送付先リストの準備が大切です。営業や広報等、社内の関係者の協力を仰いで準備しましょう。

名刺の作成

新体制になり、取引先とのご挨拶の機会が増えることと思います。失礼の無いよう、早めに新しい名刺を用意するよう手配しましょう。

その他

その他にも各種届出、変更手続きが必要になります。会社ごとに手続きも異なると思いますので、見落とさないようにしましょう。

  • 銀行
  • 保険
  • 社会保険(健保・年金)*1
  • 税務署
  • 資格、届出関係

まとめ

冒頭にも書きましたが、何かがあった時こそ、そつなくこなすことが求められます。スピードも求められますが、ミスも許されません。専門家の力をお借りするとともに、日頃からの自己研鑚も怠らないようにしましょう。

このブログは、実務を通じて個人的に学んだ現時点の見解であり、正確性および完全性について保証せず、また責任を負いません。記載内容につきましては、専門家等の意見をもとに自己責任でのご判断をお願いします。
見識の違い等、お気づきの点がありましたら、フィードバック頂ければ幸いです。

*1:ハローワーク・労基署への代表者変更手続きは不要とのことです