楽天がパ・リーグの優勝を決めましたね。今年は何と言ってもマーくんの活躍に尽きると思います。
開幕22連勝という前人未到の記録は、安定的に結果を出し続けるための自己管理能力の高さの賜物です。彼のようにコンスタントに結果を出せるように日々勉強ですね。
さて、今日はコスト削減の話です。コスト削減といっても切り口はいろいろあります。既存コストの見直し、物品購買時の交渉術、節税によるコスト削減や、業務を見直して時間を短縮することもコスト削減です。今日は基本である既に発生している費用を見直し、コスト削減につなげるコツをお話しします。
ランニングコストを洗い出す
経理に協力をしてもらって、毎月発生している費用を教えてもらいます。販管費のうち、固定費にあたる部分に注目するのです。給与や福利厚生費等、従業員に影響のある部分は最終手段です。基本は従業員に影響のないオフィスの家賃、複合機の出力代、オフィスの清掃費用、水道光熱費といったところからでしょうか。
特に家賃は販管費に占める割合がそれなりにありますので、第一に手を付けるべきものといっても良いでしょう。
相場についての情報を集める
狙いを定めたら次は情報収集です。家賃であれば近隣で似たような物件の相場を調べます。仲の良い不動産屋さんに聞くのが僕のやり方です。
複合機や清掃代などは経験でコスト感覚を身につけます。何にいくらかかっているかを頭に入れておくことは総務の基本と言えるでしょう。特にランニングコストは把握するくせをつけましょう。
落とし所を決める
相場がわかったらこの金額で決めるという落とし所を定めます。具体的な交渉術は述べませんが、僕のやり方は以下の通りです。
- 先に調べた相場をもとに、現状が高いことをロジックを立てて説明します。(高い説明がつくようなロジックを考えます)
- ここまで下げて欲しいという金額をズバリ言います。(最初はボールを高めに投げます。)
- あとは、ケースバイケースで臨機応変に対応します。
交渉は心理戦のようなところもありますので、ピタリとハマるノウハウはありません。経験と度胸と勘で相手との間合いを詰めます。
ただ、最悪な進め方は感情論の値下げです。「上司にコスト削減しろと言われてまして…」という理由のみで交渉しても先方も困ります。
ロジックを立てて、なぜ今より下げる必要があるのかをきちんと説明出来るようにしましょう。
上司の力を使う
上司の使い方(と言っては失礼ですが)はいろいろあります。
- 値下げ交渉のきっかけに使う
- 上司からコスト削減をしろと言われまして、全てのお取引先にお願いをしています…のように。
- 最後のだめ押しに使う
- 上司にここまで下げろと念を押されておりまして…のように。
- ただ座っていてもらう
- 特に何をしてもらうわけではないのですが、交渉の席に同席をしてもらう。
上司の力のメリットは、相手からしても落とし所が分かり易いからです。
現場レベルで話を進めていても決裁者の意見でひっくり返ることなんてざらにあります。スムーズな話し合いを進めるためにも上司のお力を利用しましょう。ただし、どのタイミングで使うかもポイントです。
年に一度は見直す
これが一番重要かもしれません。絞ったコストも時間が経てば何故か不思議と膨らんできます。そして、一年も経てば情報も古くなります。当時はベストだと思っていたことも過去のことになるのです。継続的に見直す癖をつけましょう。
まとめ
細かいコストを絞ってもしょうがないと思う方や、そもそもコストをあまり意識していないというお考えがあるとすると、それは違います。
管理部門は利益を生み出すことができないため、1円でもコストを押さえることを考えるべきです。
営業利益率を10%と仮定すると、月に1万円のコスト削減でも10万円の売上、年間では120万円の売上貢献とみなされます。
プロフィット部門のみなさんが稼いでくれた利益を大切に使うためにも、コスト削減に努めましょう。
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