中小企業を極める

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契約書チェックのポイント

昨日はライティングのエントリーにも関わらず、タイトルをタイポするという失態をおかし、失礼しました。

おかげさまでブコメで気付かせて頂きました。ご指摘いただいた方、ありがとうございます。

さて、今日のテーマは法務です。契約書のチェックって実はめっちゃ難しいと思っています。条文から有利不利を判断するのは当たり前ですが、条文がない場合に民法や商法やその他関連法令の何が該当するのかを判断するのが難しいのです。

法務担当として最低限チェックしている項目を共有します。僕のキャリア上、受託請負型のビジネスモデルが主となっていること、ご容赦ください。

対クライアントの契約

期限の利益の喪失にかかる条項が盛り込まれているか

これを盛り込まないと支払いが遅延した際等、売掛金を一括して請求することができません。とはいえ、本当に未入金の場合は「どう回収するか」が実務的には求められるわけで、それはそれで難しい問題です。

成果物の権利は留保できるよう規定しているか

プログラムを例とすると、成果物の権利は原則としてクライアントのものになります。ただ、著作権や特許権の話になると著作者や発明者に権利が帰属します。著作者人格権職務発明の話になるとややこしいので割愛しますが、権利関係がどうなるか、どうしたいかをイメージすることが重要です。

損害賠償の範囲は直接損害に限っているか

損害賠償の範囲を、その一切を賠償する…というような契約をみますが、大変危険です。また、請負契約であれば、損害賠償の額は請負金額を上限とする、というようなキャップをはめるようにしましょう。

(細かいですが)振込手数料は先方負担か

継続取引であれば手数料負担もばかになりません。必ずチェックしましょう。

対協力会社の契約

基本的にクライアントのケースと逆の定めになっているか

例えば、損害賠償に関しては上限金額を定めて欲しくないわけです。振込手数料もできれば負担して頂きたいということになります。

下請法の対象となるか

取引先が下請法の対象となるかを確認しましょう。業種や発注内容、自社と取引先との資本金の関係によって異なります。
また、買掛先だけではなく、未払いの取引先でも下請法の対象となりますので、注意しましょう。

クライアント、協力会社共通

反社会的勢力の排除条項は規定しているか

昨今の基本です。

解除条項は定めているか

解除は口頭でも良いのか、書面が必要か。解除されたく(したく)ない場合は、書面を選びましょう。
また、解除にかかる期間を定めることも重要です。

専属的合意管轄裁判所は当社の本店所在地になっているか、また、日本法か。

取引先が外国法人等の場合は気をつけましょう。力関係で変えられないこともありますが。

まとめ

つらつらと書きましたが、トラブった時に会社を守るものが契約書だと意識することが重要です。本来は紳士協定で行きたいところではありますが、会社を守るためにも最低限の確認は行いましょう。(顧問弁護士の確認も忘れずに。)

とはいえ、個人的には特に協力会社との契約においてはフェアな条件で結びたいです。契約書は会社の品格を表すと考えております。

このブログは、実務を通じて個人的に学んだ現時点の見解であり、正確性および完全性について保証せず、また責任を負いません。記載内容につきましては、専門家等の意見をもとに自己責任でのご判断をお願いします。
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